2013年12月08日(日) 御師文化再生フォーラム(伊勢河崎商人館 角吾座) (車、徒歩)
先月、第1回 三重大学・皇學館大学合同シンポジウム「ご遷宮とまちづくり」にて千枝大志さんによる講演「戦国〜江戸初期における伊勢のまちとご遷宮」を聴講し伊勢参詣曼荼羅について知ることができた。
【参考】
ただ、講演時間が非常に短く消化不良を感じていたところ、たまたま私のブログを見ていただいた千枝さんから「今度、河崎商人館で伊勢参詣曼荼羅についてより詳細な講演を実施する」とのメールが届いた。
それは『〜御師の歴史文化に学ぶまちづくりフォーラム〜 御師文化再生フォーラム 〜御師のおもてなしと檀家との交流を今に生かす〜』での基調講演「伊勢参詣曼荼羅からみた遷宮・御師・勧進」であった。
また、今回のフォーラムでは現存する唯一の御師邸(旧御師 丸岡宗大夫邸)の当主(丸岡家18代当主)である丸岡正之さんによる研究報告「御師丸岡宗大夫と檀家の物語調査」があった。
こちらがフォーラムの開催を紹介していた河崎かわら版(伊勢河崎まちづくり衆発行)と当日受け取った御師文化再生フォーラムの資料。
伊勢河崎商人館 角吾座に到着するとすでに多くの人が集まっていた。
前方の席に座り、フォーラムの開始を待った。
基調講演は千枝さんだ。
予定通り、数種類の伊勢参詣曼荼羅を元に詳細な絵解きが繰り広げられた。実に興味深い。
(自分でも絵解きしてみよう!)
また、今回の講演では伊勢御師高向家の話題にも触れていた。高向には先日「おわけ祭」で訪れたし、三年ほど前から伊勢市および近郊の御頭神事を追いかけるきっかけを作ってくれた場所である。また、高向大社の御遷座は仮遷座以降、新社殿の御造営、遷座祭、奉祝祭まで拝観した思い入れのある場所だ。数代で御師の権利を売り渡し途絶してしまったとは言え興味深い存在だ。
【参考】
続いての講演者は丸岡家18代当主である丸岡正之さん。NPO法人旧御師丸岡宗大夫邸保存再生会議のメンバーであり、そのなかで唯一丸岡宗大夫の子孫である立場でできること、その立場でないとできないこととして実施した「御師丸岡宗大夫と檀家の物語調査」(檀家および丸岡宗大夫分家に関する調査)の経過を報告された。
様々に苦労された該当者を見つけられたことは興味深かったが、そのなかで最も興味深かったのは、上州沼田の神明社に興味を持っていて上州沼田丸岡宗大夫分家の調査に積極的に協力してくれた津市在住のY氏の存在だった。Y氏がなぜ上州沼田の神明社に興味を持っていたのか、その理由が気になってしかたなかった。
私の興味はフォーラムの目的とは別な方向を向いてしまったのかも知れないが、御師邸の保存、活用については異論はないし、積極的にすすめることに賛成だ。行政ももっと関わってきて欲しい。
新たなテーマをいつくか見つけて伊勢河崎商人館を後にした。